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誤嚥予防への想い

やり始めたきっかけ

2019年12月に、誤嚥性肺炎予防コンサートを、ピアザ淡海にて企画、実演しました。それまでの自分の活動の集大成になると思ったからです。

 私は膠原病という難病を患い、湖岸に引っ越してきて、10年ほど闘病しました。元気になってからも、できることは限られていました。

そんな時、私を助けてくれたのが、健康体操「自彊術」でした。少しずつ身体を動かしながら、回復への道を歩みはじめました。身体が動かせなくなって、初めて身体の動きに気づきました。恐る恐る身体の内部に意識を入れました。そしてやっと、日本古来の呼吸法が、自彊術の中に生かされていることを知りました。呼吸法は、発声法へと繋がります。間違った発声は、身体に無理がかかります。それを予防することが本当に大切です。幸い私には和歌朗詠とドイツ歌曲という和洋両方の経験がありましたので、呼吸法は発声法へと繋がり、それはさまざまに広がっていきました。

これらのことを考えますと、健康体操、誤嚥予防、看とり、発声法、歌唱、とつながって、「誤嚥予防の健康発声法による歌唱指導」が、この後の私の人生を決めてくれるような気が致しました。

ピアザにてコンサートを開催したところ、たった50席でしたが、満員になりました。誤嚥予防の関心の高さを思い知りました。会場には若い方々も多く、「教室を開いてほしい」との要望に応えて、歌唱も交えた楽しい誤嚥予防、と銘打って教室を始めることにしました。しかし、年が明けて「コロナ禍」に襲われ、教室開講を断念したのです。

 しかしその間に、さまざまな気づきがありました。日本語の美しさに今更ながら気づかされました。日本語は、母音に子音が一つずつ付くという言語で、これは世界でも稀にみる言語だそうです。ですから、母音を伸ばすことが、そのまま、歌になるのです。例えば「A~Ka~To~n~Bo~」というふうに。

 このように歌われるのが、和歌であり、俳句であり、連歌です。母音が美しく伸びていくわけです。

 そんな頃、大津市シルバー人材センターから誤嚥予防の講習会を依頼され、二年続きで、講習をさせていただきました。

 そして昨年やっと講演とコンサートを開くことができました。これもご協力頂いた、大津市シルバー人材センターの皆様、伴奏に駆けつけてくださった亀岡のハープ教室の皆様、そしてピアザ淡海の関係の皆様のおかげとありがたく思っております。

指導者の育成への想い
大津詩音研究所の学びを一言で表せば、
世代をつなぐ学びの心

になります。世代から世代へと繋がれる「学び」には、計り知れないものがあります。それは家庭で、智慧として受け継がれ、あるいは社会で、方法や体験として受け継がれてきたものです。しかしながら、現在は幼児教育は保育所で、学習は学校と塾だけで行われやすく、智慧や体験が繋がっていくことは少なくなりました。

 そんな時、誤嚥予防が問題となっていることを知りました。開講当初、私は、若い人が誤嚥予防の指導をすれば、スキルアップに繋がり、また、年配の方々とのコミュニケーションにもなる、と思って、指導者育成を目指しました。確かに家族の方々に誤嚥を抱える方は多く、また介護の分野でも、食事が大変だ、との言葉をよく聞きます。

 「あんな死に方だけは嫌だ」と言った方もおられます。「自分は、あれだけにはなりたくない。最後まで自分の口で食事がしたい」と心配そうにおっしゃる方もおられました

そんな時、大津市シルバー人材センターから講習会のお話を頂き、一年目は一回の講習だけでしたが、二年目は四回の講習会の日程を組みました。

しかしながら、このことは何も誤嚥の問題だけではありません。私たちはあまりにも長い間、マスク生活をしてきました。そのことによって、呼吸が浅くなっていたのです。今後は子供たちの呼吸の問題も視野に入れなければならないのではないでしょうか。

このことはとても大きな問題なので、例え私の世代でできなくても、また次の指導者たちに受け継いでいけたら、こんなに喜ばしいことはありません。本当の意味で「世代をつなぐ学び」になるのではないでしょうか。

以上が、私が指導者の育成に熱意を傾ける理由です。

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